Delaware.gov logo
デラウェア
会社法

デラウェア州衡平法裁判所及びデラウェア州最高裁判所に提起された訴訟


デラウェア州は、その効率的で洗練された裁判制度が世界的によく知られていますが、特に会社法、ビジネス法及び商法の分野における実績・能力が高く評価されています。世界中の経験豊富な弁護士の多くが、デラウェア州に会社を設立することを依頼者に勧める最も大きな理由として、デラウェア州の裁判所及びそれらが築き上げてきた判例法を挙げています。その中でも一際注目を集めているのが衡平法裁判所(Court of Chancery)です。

デラウェア州の衡平法裁判所は、米国内のビジネス紛争を取り扱う裁判所の筆頭格です。衡平法裁判所は、衡平法を権限の根拠とする裁判所であるため、当然のことながら、衡平法上の権利(信認義務等)及び衡平法上の救済(差止命令、特定履行等)に係る事件について審理を行い、判断を下すことができるほか、デラウェア州会社法及び関連法令に係る訴訟並びに基本定款、付属定款及び合併契約といった会社の根本規則をめぐる訴訟についても管轄権をもっています。衡平法裁判所の場合、管轄権をもつ分野が限定されていることが、裁判に携わる裁判官や弁護士の専門性が高まるというプラスの効果をもたらしています。

デラウェア州の衡平法裁判所では、1名の「Chancellor」と4名の「Vice Chancellor」が裁判官として事件の処理にあたっています。Chancellor 及び Vice Chancellor(いずれも任期は12年)は、デラウェア州の州知事がデラウェア州議会上院に相談した上で任命します。衡平法裁判所の裁判官に選ばれるのは、裁判に発展しやすい企業法務に関する案件及び商事に関する案件に精通している経験豊富な優れた法律家です。デラウェア州憲法は、デラウェア州の裁判所に対し、有力政党間のバランスを崩さないように配慮する義務を課しており、衡平法裁判所の裁判官も実際に公平な判断の徹底を図っています。さらに、コーポレート分野の訴訟は、州外に本拠地を置くデラウェア州法人を当事者とする場合が多いため、デラウェア州の裁判所には、ホームかアウェーかといった点でバイアスがかかることはありません。デラウェア州の裁判所は、株主及び経営者にとって、ポリティクスではなく主張の正当性によって勝敗が決まる、公平な判断が得られる場所です。

衡平法裁判所では、陪審員が裁判に参加することはなく、Chancellor又はVice Chancellorという職業裁判官が判決を下します。そのため、判決理由についても包括的かつ論理的な説明が得られます。衡平法裁判所が判決の理由を文書に記録するようになって、100年以上経ちます。衡平法裁判所の判例は、その質・量の両面において判例法の完全性及び予測可能性を高めており、デラウェア州法人はその点においても大きなメリットを享受することができます。デラウェア法人の経営者及び代理人(リーガルアドバイザー)は、事業計画及び経営計画を検討・策定するにあたって、デラウェア州の充実した内容の判例法に依拠することができます。

衡平法裁判所が他の裁判所に比べて勝っている点として、その柔軟性も挙げられます。衡平法裁判所では、訴え等が提起されると、Chancellorが当該事件を担当する裁判官(1人又は複数)を指名します。指名された裁判官は、当該事件が結審するまで裁判を担当し、日程を管理します。衡平法裁判所は、早い段階で裁判手続の電子化に取り組んだため、当事者は、裁判書類の閲覧及び裁判書類の提出を容易に行うことができます。衡平法裁判所では、裁判の進め方について、日程及び手続が細かく規定されているわけではなく、むしろ裁判所及び当事者双方のニーズにあわせて調整できるようになっています。加えて、裁判所は、個々の案件の事情等に応じて、衡平法上の救済の内容を決めることもできます。

衡平法裁判所は、その裁判管轄の範囲が限定的であるからこそ、必要があれば、その質や慎重な検討を犠牲にすることなく、複雑な案件を迅速に処理するとができます。衡平法裁判所は、衡平法裁判所であるため、刑事事件を取り扱うことはなく、製造物責任、交通事故等めぐる典型的な損害賠償請求訴訟を取り扱うこともほとんどありません。したがって、衡平法裁判所はその時間とエネルギーを重要案件に集中させることができるため、会社法関連訴訟や企業間の契約をめぐる紛争(合弁当事者間の紛争等)に、今のビジネス界において求められるスピード感をもって対応することができます。必要に応じて数日間あるいは数週間といった短期間で判決が得られるといった点で、衡平法裁判所は際立っています。

衡平法裁判所の判決を不服としてデラウェア州最高裁判所(州における最上位の裁判所)に控訴することも可能です。デラウェア州におけるコーポレート分野、ビジネス分野及び商法分野に係る紛争、問題等については、デラウェア州最高裁判所が最高の権威を有しています。

デラウェア州最高裁判所裁判官5名(任期は12年)は、デラウェア州の州知事が、(衡平法裁判所の場合と同様に、能力ベースで、かつ、特定の政党に有利とならない方法にて選び)デラウェア州議会上院に相談した上で任命しています。裁判官は、3人体制で、あるいは(コーポレート分野の訴訟によくみられる)5人全員体制で訴訟の審理を行います。控訴審では、一般的に、裁判官の面前での口頭弁論が行われた上で判決が下されます。

デラウェア州最高裁判所は、衡平法裁判所の場合と同様に、必要に応じて裁判の進行を早めることもあります。デラウェア州最高裁判所における控訴審は、一般的に、控訴申立後180日以内に結審しますが、緊急かつ即時に解決する必要があるコーポレート関連紛争については、数日のうちに結審に至る場合もあります。

デラウェア州の裁判所は、長年にわたってデラウェア州法に関する裁判官の見解等を文書に記録しており、豊富な専門的知識をもつ公平な裁判官が案件の事情等に応じて柔軟な判断を行うことで、企業がデラウェア州法に基づく判決を適時に得られるようにしています。


これらの記事を作成、または訳した法律事務所に関しての情報は、私共の承認ページを閲覧ください。デラウェア州は彼らの援助をありがたく思っております。

法的免責事項: ここに掲載される内容は、取り扱われている主題に関する情報を提供する目的で書かれています。デラウェア州務部は、法律、会計、あるいは他の専門的なサービスは提供しません。法的な助言や他の専門的な支援が必要な場合は、それらの能力を備えた専門家のサービスを受けてください。 英語以外の言語への翻訳は、利用者の便宜を図る目的のみで提供されています。翻訳の正確さは保証もしなければ暗示もしません。これらの内容の中には、容易に翻訳することができない、専門的な法律用語が含まれている場合があることをご了承ください。翻訳に含まれる情報の正確性に関して疑問がある場合は、同じ文書の英語版を参照し、デラウェア州法を専門に取り扱う弁護士の助言を受けてください。 追加の情報および原文へのリンクについては、この記事の英語原文をご覧ください。この記事は2013年7月に翻訳されていますが、英語原文はその後更新されている場合があります。


Image of the Wilmington, DE skyline
+